歯を失った理由別にみるインプラントのメンテナンス方法とは

NHKアニメで話題になっている『龍の歯医者』、巨大な龍の上に住みすみかである歯を治療していくという大胆なアニメです。わが町鶴ヶ島市にも、龍をモチーフとしてつるゴンという愛すべきマスコットキャラクターがいます。鶴ヶ島市をアピールするために頑張ってくれているつるゴンにもきれいな歯が並んでいます。龍に歯があることは想像できても、実際は何を食べて生きているのでしょうか。

さて、インプラントを検討している人であれば、インプラント治療後に定期的なメンテナンスが必要なこともご存知だと思います。
「えっ!インプラントは一度つけたら、何もしなくてもいいじゃない?」と思った方は、要注意。インプラントの寿命はメンテナンスの質と比例すると言っても過言じゃありません。大切にするからこそ長持ちするのです。

今回は、歯を失った原因別にみるインプラントのメンテナンス方法について考えてみたいと思います。それから、インプラントのメンテナンスが何故大切か!メンテナンスが大切な理由も再確認します!

歯を失った原因別にみるインプラントのセルフメンテナンスのポイント

歯を失うにはそれぞれ理由があります。それを知らずに、新しく代わりとなる歯を入れても、お口の中の環境を変えることができないので、同じようなトラブルを抱えてしまうことが目に見えています。セルフメンテナンスで気を付けるポイントはどこになるのでしょうか。

      第1位:歯周病
      第2位:虫歯
      第3位:歯が折れた《歯根破折》

(平成17年調査 財団法人8020推進財団ホームページより)

歯を失う原因 第1位:歯周病

歯周病とはご存知の通り、歯と歯ぐきの間から細菌が侵入して歯の周りの組織に炎症を起こしてしまう病気のことです。歯を失った理由が歯周病であるなら、歯と歯ぐきの間に汚れがたまりやすいということです。

インプラント治療後に気を付けてほしいセルフメンテナンス

『歯の生え際と歯の間を丁寧に磨くこと!!!』

歯周病は歯槽骨と言われる歯を固定し支えている骨を脆くしてしまう病気であるため、歯周病により歯を失ってしまっている場合、インプラントに必要な骨の土台の厚みや密度がない場合も多いです。これ以上、歯茎と骨が悪くならないように、歯周ポケットに入る細菌に気を付けて歯を磨いてください。

歯を失う原因 第2位:虫歯

虫歯は酸が少しずつ歯を溶かしていく病気です。虫歯菌が活躍するには3つの要素《虫歯菌・えさ・歯》が必要です。この3つのうちお口の中にどれか一つでもなければ、虫歯にはならないのです。

虫歯が原因で歯を失ったということは、虫歯になりやすい口腔環境をもっているということです。上記で示した3つのうちやっつけることができるのは、虫歯菌の「えさ」である食べ残しや磨き残しです。

インプラント治療後に気を付けてほしいセルフメンテナンス

『磨き残しを徹底的になくし、ものを食べない時間を作る!』

丁寧に歯を磨くことはもちろん、ずっとだらだらとお口の中に物を入れすぎたり、習慣的に甘いコーヒーなどを常に飲んでいるということも、よくありません。定期的に歯を磨くことはもちろん、お水やお茶以外に何も飲食しない時間を確保することが大切です。

インプラント治療後の歯磨き方法はこちらでも紹介しています。
>>インプラント治療後の歯みがき方法

歯を失う原因 第3位:歯が折れた《歯根破折》

歯を失う原因の第3位は歯根破折です。あまり一般的には知られてはいませんが、歯の根っこが折れてしまうことを指します。これは、歯ぎしりや食いしばりが強いことが原因で、歯に過度の負担がかかってしまうことで起きます。

インプラント治療後に気を付けてほしいセルフメンテナンス

『硬いものを食べる習慣を見直す!』

『歯ぎしり・食いしばりから歯を保存するためにマウスピースの検討を!』

奥歯には成人男性で約60kgの圧力がかかっていると言われています。自然の歯にはある歯根膜という歯のクッションは、インプラントになると無くなってしまいます。噛みしめ等の衝撃がダイレクトにインプラント本体と骨にかかってしまうのです。インプラントと骨との結合がその衝撃によって、外れてしまうことが考えられます。

歯科医院でのメンテナンスが不可欠な理由

インプラント治療が終わったら、インプラントとの長い付き合いが始まります。セルフメンテナンスを丁寧にやったとしても、自分の手では届かないところや気が付かないところがでてくるものです。丁寧なセルフメンテナンスは必要最低限だと思って下さい。

清潔な口内環境の保持

どんなに丁寧に歯を磨いても手が届かないところが出てきます。個人個人の歯みがきのくせも自分ではなかなか気が付きません。(利き手側の奥歯が磨かれていない人が多いです。)

お口の中をきれいにするプロフェッショナルである歯科衛生士に、定期的にクリーニングをしてもらうことは、インプラントの維持にも不可欠です。歯周病やむし歯が原因で歯を失ってしまった方には、クリーニングは特に大切にしてほしい習慣となります。また、きれいになったという安心感も大きなものになるはずです。

インプラントの状態確認

インプラントの違和感やかみ合わせの不安などは、直接医師に相談するべきです。不具合が無くても、定期的に問題がないかを確認することが必要です。なぜなら、インプラントには神経が入っておらず、周りの異変になかなか自分では気が付くことができないからです。周辺の腫れや不具合などの問題の早期発見にもつながります。

そのため、定期的にインプラントの状態の確認のために、メンテナンスに行くことはとても大切なこととなります。

保証を受けるための条件

インプラントには、5年保証・10年保証などがついているものがあり、無料で診断をしたり、不具合があれば安い金額で被せ物の交換ができるものなどがあります。しかし、ほとんどの保証の条件に、「定期的な医院でのメンテナンス」が義務付けられているのです。

医院でのメンテナンスを受けていれば、問題の早期発見により対処できるかもしれません。メンテナンスを受けないことで問題に気が付かず、インプラントを抜かざるを得ない状態まで放置してしまう方もいるのです。メンテナンスを受けていないと、治療や処置が高額になってしまうので、気を付けましょう。

具体的なメンテナンス方法などはこちらでも紹介しています。
>>インプラントのメンテナンス

歯を失うことによるデメリット

ライオンは牙がなくなれば、獲物が取れなくなって死んでしまいます。人間も生きるために歯が必要です。自分の歯を大切にしてください。2度と永久歯は生えてきません。削ったら、一生その歯は削られたままなのです。簡単に歯みがきをしないで寝ようなんて言わないでください。歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間に隙間があることも忘れないでください。お口は体にとってとても大切なエネルギー源を自ら取り入れるために必要な唯一無二の器官なのです。

歯や口で食べ物を咀嚼することで、お口回りの神経や血液の流れが刺激され、脳が活性化されます。歯を使って食べられなくなると、生きるために必要不可欠である脳を刺激する役割と働きがなくなってしまうのです。認知症や寝たきりの方に歯が無い人が多いのは、そのためだともいわれています。

インプラントによる歯の機能の回復

インプラントは違和感なく歯の機能を取り戻すことができるツールです。脳を活性化するためにも、今現存している歯を守るためにもとてもメリットが大きいものがインプラントです。

しかし、どれだけ機能が優れていてもメンテナンスを怠れば、性能は落ちていきます。毎日のセルフメンテナンス・そして歯科医院での定期メンテンスを大切にすることで、ともに生きる第二の自分の歯を少しでも長く維持させてほしいと思います。

鶴ヶ島市のマスコットキャラクターのつるゴンも、きれいな歯で歯と口の健康フェアなどに参加してくれています。鶴ヶ島市民に愛されるつるゴンのように、私たちプラザ若葉歯科も、インプラント治療を任せたくなるような愛され、信頼される存在になるべく、精進してまいります。

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