インプラントの料金について

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インプラントは自由診療になります。歯科医院独自が費用設定できます。したがって、歯医者によって料金が異なるので、費用重視で歯科医院を選ぶ人も少なくないと思われます。

インプラントは外科手術が必要になります。リスクを伴うことになるのです。安易に、「安い」という理由だけで歯医者を選ぶことはオススメできません。

安全性、治療の質(医師の技術)を考慮して、歯医者を選ぶことが重要になってきます。

■インプラント費用の違い

インプラント本体の料金は、メーカーごとに違います。あまり信用がない安いインプラントを採用している歯科医院もあれば、多少、費用はかかっても実績、信用等のあるインプラントを使用している歯科医院もあります。

そして、治療の安全性を向上させるために機器・設備等にも費用がかかっています。歯科医師の技術向上のための研修・学会等への参加、麻酔専門医の立ち合い等、治療に対しての安全性を向上させるために費用がかかってしまうのがまぎれもない現実になるのです。

平均的な治療費よりも、極端に安い場合には、著しい企業努力なのか、ただの裏があるのか見極めが必要となります。

■料金を比較する際に知っておきたいこと

インプラント治療を扱う歯科医院を選ぶ際には料金を比較することも、確かに、重要な要素です。安い買い物ではないのです。ですが、数字だけで判断することをオススメすることはできません。

・インプラント治療の料金に含まれるもの

インプラントの材料を質のよいものにすれば、もちろん、それだけ高額になることは目に見えています。料金に合った材料を使用しているかどうかを確認する必要があると思われます。また、検査や診断等にどの程度の時間が必要になってくるかでも料金は、変わってきます。インプラントは外科手術です。だから、患者様からすれば、丁寧に診てくれる歯医者さんを選びたいという気持ちになるのは当り前であるとおもいます。プラス、治療をする歯科医師の技術レベルも料金に加算されています。

・インプラント治療は保険適用外
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、インプラント治療には保険が適用されません。よって、高額に感じてしまうのは仕方のないことです。インプラント治療の相場を目安にして、料金を比較するようにすることをオススメ致します。

■地域によって変わるインプラントの相場

「1 本15 万円」などと宣伝している格安インプラントもある一方、1 本60 万円で治療を行っている歯科医院もあります。インプラントの費用相場は、地域により変わってきます。東京等の首都圏、大阪等の大都市では、値段が比較的高い傾向です。

全国のインプラントの費用相場は30 ~ 50 万円とされていますが、東京などの大都市では35 ~ 45 万円とされています。

2000 年頃は50 万円から100 万円程度が相場でした。依然高額な治療ではあるのですが、昔と比較すると、かなり治療が受けやすくなったといえます。

今よりも昔はインプラントは特殊治療で、術式や材料等も現在とは異なりました。インプラントを日本に導入した歯科医師は、この先端の治療を広めたいという気持から、1本あたり100 万円程度で治療をしたのがはじまりです。かなり高い治療費だと思いますが、当時は、この金額であっても大赤字だったようです。

一部の人限られた人のみ受けることができた特別な治療であるインプラント。それが、一人の歯科医師から普及し価格も下がり、現在は、一般の方でも受けやすくなりました。これは、インプラントに限らず、他の治療でも見られるプロセスです。では、もっと待てば、さらに今よりも安く治療が受けることは可能なのでしょうか?

可能性はゼロではないです。ですが、これ以上大きく料金が下がることは多大なる企業努力が必要となり期待できないと思われます。なぜならば、他の類似治療との比較から推察されます。

インプラントの費用は、おおまかにわけますとインプラント体を顎の骨に埋入し人工歯根を作るための費用と、その上にかぶせる人工歯(上部構造)の部分を作る費用とにわけられます。

歯の根にあたる部分を作る事に関しましてはインプラント本体の費プラス、オペ自体の技術提供の費用、オペをに必要となる費用(消耗品代、薬品代、インプラントのオペを行うために必要な器具や設備にかかる費用、オペに必要な人員の確保にかかる費用など)がかかってきます。

上部構造はセラミックで作られることが多数になります。したがって、自由診療のセラミッククラウン等の価格(セラミックの種類等によって幅がありますが、おおよそ10 万円程度が相場と考えられます。)に、アバットメントなど接続する部分の費用を加えた費用、それが、上部構造の相場になります。

一部になるのですが、激安のインプラントを提供している歯科医院もあります。いくつかの料金プランが用意されており、実際には相場程度になるよう誘導される事が殆どだそうです。

低価格の医院へ相談にいったにもかかわらず、結局は高い見積になってしまい、別の医院へ相談へ行った、という事例も耳にしたことがあります。

必要な器具や設備、人員削減により、低価格のインプラントを提供する歯科医院もあるのですが、衛生面や安全面がおざなりになるようでは、意味がありません。

インプラント治療は、高ければいい、安いのはダメ、というものではないのですが、衛生管理や安全性、術後のフォロー体制等、後々の事まで総合的に考え歯科医院選びをする事がオススメです。

■インプラントで気を付けるべきこと

医院選びをすることは大切なことです、そうしないと下記のようなトラブルに合う可能性は高くなります。

・医師の技術力が低い

インプラント治療を成功させる要因として、歯科医師の技術力は一番のファクターになると言われても過言ではありません。技術力の高い歯科医師はそれ相応の経験や知識を身につけるために、費用と期間を要しています。そのぶん料金は高くなるのが極必然ある
ということは言うまでもありません。しかし、医院の方針として、できる限り安い料金でインプラント治療をできる環境と作ろうと努める歯科医院もあります。

・劣化しやすい素材を使っている

インプラントの素材を選ぶ際には耐久性も確認しなければならない一つの指標です。見た目に違いがなかったとしても、長く使用していますと変色、破損等、劣化しやすいものもあります。

・検査や治療内容が限定されていることも

まれになりますが、一般的に行われるはずの検査や治療が受けられない場合もあります。CT 撮影は行っているのか、全身麻酔を受けられるのかといったことを事前に確認するもとも必要です。

・保証期間が短い

インプラント治療は一度受けたら終了というわけではありません。責任をもって、術後のメンテナンス等も行ってくれる歯科医院を選びことが重要です。ほとんどの歯科医院では保証期間は、5 年から10 年としています。保証期間が短いとなにか問題があった場合、結果的に出費がかさんでしまう恐れがあるので注意してください。

■メンテナンスにかかる費用も忘れずに

・インプラントはメンテナンスが必要

インプラントそのものは人工の歯です。虫歯になる心配は不要になります。しかし、歯磨き等で汚れをきちんと落とさなければ、細菌のかたまりであるプラークのせいでインプラント周辺の歯茎や骨に炎症が起こる可能性が出てきます。この炎症を放置してしまうと、あごの骨から抜け落ちる可能性もあります、要注意が必要です。かみあわせの調整も定期的に行う必要があります。ですから、最低でも1 年に1 ~ 2 回のメンテナンスは必要となってきます。

・メンテナンスの内容

メンテナンスでは、汚れや炎症を見るために歯や歯茎の状態を確認します。歯についてしまった汚れはクリーニングで除去て炎症を防がないといけません。インプラント周辺の骨や歯の状態はレントゲンで確認します。そして、かみ合わせに不具合が生じていないかもチェックし、必要に応じ人工歯を削ります。

■得するインプラント治療の選び方

・医療費控除の対象となる

自由診療であるインプラント治療は全額が自己負担となるのですが、医療費控除の対象となっております。医療費控除は、年間の医療費が10 万円以上になる場合、支払った医療費の一部が戻ってくる制度です。インプラント治療に関する検査や診断、手術の費用だ
けでなく、通院に要した交通費も対象となりますので領収書やレシートはすべて保管しておくことがオススメです。

・ローンや分割払いができる可能性がある

インプラント治療は、費用が高額になってしまうので、あらかじめ費用を用意できなかったとしても、ローンや分割払いを利用できる場合もあります。歯科医院が提携している信販会社によるデンタルローンや、通常のクレジットカード、銀行等の多目的ローンを使用できる可能性はあります。また、歯科医院との直接契約で、分割払いをできるところもあります。

・保険を適用できるケースがある

2012 年4 月より、病気や事故などであごの骨を失ってしまった場合のみになりますが、インプラント治療に保険を適用できるようになりました。ただし、適用に際しては、条件があります。対象となる歯科医院も限られています。歯科医院に事前に確認はひつよう
となります。

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