インプラントで矯正できるってほんと?

170814.jpg

こんにちは。スタッフの森島です。
暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしですか。
プラザ若葉歯科も1週間の夏季休暇を頂き、
診療機械の点検を行うなど、日頃できないメンテナンスを今年も無事終えました。

スタッフも夏季休暇でリフレッシュをし、新しい気持ちで患者さんをお迎えいたします。

今日は、インプラントの矯正についてお話します。

美しい歯ならびは、笑顔の魅力を引きあげます。
だれでも一度は、きれいな歯と歯並びに憧れたことはあるはずです。

矯正に興味はあるけど、お金もかかるし
なんといっても治療が終わるまでに時間がかかるのが嫌だ!
という方は多いのではないでしょうか。

そこで登場したものが、インプラントを利用して行う矯正です。
その名もずばりインプラント矯正!

インプラント矯正とは、「矯正用インプラント」を使って歯並びを直す方法です。
「矯正用インプラント」は矯正の時に使用される専用のインプラントで、
何十年もの耐久性や噛む力が求められるものではないため、
一般的なインプラントと比較するととても小さいものとなります。

歯の代わりとして埋めるインプラントでは、ネジの直径は3~6㎜。
それに対して、矯正用インプラントは、1.3~2㎜程度です。

矯正の基本は、動かしたい方向へ歯を引っ張り、少しずつ歯を動かすというもの。
そのため、全体的にワイヤーを通すだけの力に、
プラスαとして部分的に力をかけることができれば、
より効果的に歯を移動させることが可能となります。

例えば、歯が前の方に集まっているため、奥歯をもう少し後ろに移動したい。
歯が斜めに生えているので、まっすぐ直したい。
歯が見えすぎているので、ほんの少し歯茎の中に歯を引込めたい。
など、歯を正しい位置へ移動することでかみ合わせがよくなったり、
咀嚼が楽になることは想像に難くありません。
何よりも歯並びがきれいになれば笑顔が輝きます。

通常の矯正は歯に取り付けたワイヤーの「もとに戻るバネの力」と「お互いに歯を引っ張る力」とで歯を動かしていきます。
そのため、1本だけ急いで動かしたい歯があっても、
その歯の移動を待ってから全体のバランスを取ることが必要となる場合もあるのです。
医院さんによっては、そのような歯を「抜歯してから治療」するように勧めるかもしれません。

インプラントを利用して行う矯正は、その解決策の1つとなることができます。
具体的にどのような仕組みになっているかをご説明します。

先ほども説明したように、矯正で歯を動かすためには、動かしたい方向へ圧力(押したり、引いたり)をかけるというのが基本です。
繰り返しになりますが、通常の矯正では、U字型になっているワイヤーを歯につけ、
ワイヤーの「もとに戻るバネの力」と、装置を付けることによって生まれる歯の「お互いを引っ張る力」を利用して歯を動かします。

ここでワイヤーを引っ張る力を綱引きでたとえてみます。
綱引きをすると両チームが引っ張り合うので、縄はピンと張ったまま維持されます。
並んでいる列がデコボコになっていても、縄を持つ後方の人の力が強ければ、
きれいなラインが維持されるのです。
ピンと張った力を頼りにし、きれいな状態に歯を並び直すものが通常の矯正です。

しかし、小学校の運動会でよく見かけるように、みんな一生懸命引っ張っているのに、引っ張る方向が少しずつずれ、ラインがまっすぐになっていないことがあります。
綱引きで引っ張る方向がばらばらだと、力が分散され思った方向への力が正しく発揮できません。

そこに、力士の様な強力な助っ人が登場するのがインプラント矯正です。
綱引きでいうと、ラインを乱す人へ力を貸して整列を助けたり、正しい位置にいる人が踏ん張り、より力を発揮できるように支えたりする役割を果たすのが助っ人です。

インプラント矯正を力士の助っ人と考えて話を進めます。
「ラインを乱す人へ力を貸して整列を助け」るというのは、
流れを乱す飛び出た歯を正しい方向へ「どすこいどすこい」と押し戻す(または、ひっぱる)こと。
「正しい位置にいる人を踏ん張れるように支え」るというのは、
正しい位置にある歯を動かないように支えることです。
まとめるとインプラント矯正によって、次の2つの役割が可能になるということです。

①動かしたい歯へ、ピンポイントに力をかけ短時間で自由な方向へ移動する
②動かしたくない歯をインプラントの支えによって固定する

通常の矯正に加えて、必要な部分にインプラントを支えにした力を大きく加えることで、「歯が移動する動き」を促進させることができるという仕組みです。
強力な助っ人がいるからこそ、通常の矯正も効果的に力を発揮することができるのです。
そのため、矯正期間をより短くすることができるという大きなメリットが生まれます。

①動かしたい歯へ、ピンポイントに力をかけ短時間で自由な方向へ移動する
引っ張る力の元をインプラントとし、安定した位置から歯に力をかけることができます。
通常の矯正では、歯と歯がお互いに引っ張る力のみで動いていましたが、それを強力に後押し自由度を高める形で、埋め込まれたインプラントを元に歯を引っ張ることができるようになりました。
インプラントを埋め込む位置を変えるだけで、左右からの力だけではなく、上下からの引っ張る力を得ることができるため、歯を動かすことのできる方向も飛躍的に増えています。

②動かしたくない歯をインプラントの支えによって固定する
矯正は、「お互いを引っ張る力」が作用するため、ワイヤーを通した歯全体がすこしずつ動くことによって、歯並びが整えられます。
始めから正しい位置にある歯を動かさないでいられたら、余分なエネルギーが必要なくなるので、短時間で治療が終わります。
矯正治療中に正しい位置にある歯を固定し動かさないためのインプラント、それがこれにあたります。

以上のことをまとめると、インプラント矯正を併用することで、歯を移動させる自由度が格段に増えたということです。

インプラント矯正のメリット

・矯正治療のための抜歯が不要となる
・治療期間が短くなる
・不要な歯の移動がなくなる
・外科手術が必要と言われていた方が手術なしで治療ができる可能性ができる
(それぞれ個人差があるため、すべての患者さんを同様に保証するものではありません。)

それでは具体的に、インプラント矯正では何をするかをご説明します。
小さいインプラントを引っ張る支点として、あごの骨に埋め込みます。
骨に埋め込むため、その位置が動くことはありません。
安定した支点から、一方方向へ絶えず力がかかるので、
他の歯や咀嚼に影響されることなく、通常の矯正に比べて比較的短時間で歯を動かすことが可能になります。
永久歯の歯が移動するのには、通常1年半~2年かかると言われていますが、
このインプラント矯正を使用すると、期間が半分程度で歯を動かすことができるのです。

矯正用インプラントは、治療が終わったら取り外すものなので、顎の骨と結合しません。 治療が完了した後は、支点となったインプラントは外されるのです。
その後、顎の骨に開いた穴と傷口はどうなるのか?
前回のブログで少し書きましたが、
自然の体の再生する力によって骨は作られ、穴は塞がります。
そして、歯茎に空いた穴もかすり傷と同じようにすぐ塞がってしまいます。

歯を正しい方向へ引っ張る綱引きの「助っ人力士さん」のような働きをする、
インプラント矯正。
皆さんの歯と口の健康維持の候補として、追加してみてはいかがでしょうか。

インプラント矯正は、体に対する負担も少なく矯正の治療期間を短縮させることのできる、とても効果的な方法です。
しかし、保険診療では行えないため、費用がかさむ場合もあります。
治療内容だけではなく、治療費に関する懸念や不安もあると思います。
決められた治療法ではなく、予算や症状に合わせたもののなかから、
患者さん自身が納得して選択する必要があります。

私たちプラザ若葉歯科はあらゆる候補の中から、
患者さんと相談しながら一番納得できる最善の治療法を提供したいと考えています。
日々勉強を重ねて、提供できる選択肢を広げることも歯科医院の役目だからです。

ぜひどんなことでもご相談にお越しください。
歯と口のことならどんなことにもお答えする自信があります。

あなたの街の歯医者さんプラザ若葉歯科、今日も元気に診療中です。
歯を大切にしたい方々のお越しをお待ちしております。

▼関連記事

この記事を読んだ人は、こちらの記事も読んでいます

インプラントを用いた矯正。
噛み合わせに気をつけよう

タグ:
ページの先頭へ戻る